釜ヶ崎の常識は世間の非常識

私達が釜ヶ崎で労働組合を結成したのは、私達は主に建設現場で働く日雇労働者で、労働の対価としての賃金を得て生活していることを明確にするためでした。

50年ほど前、東京にあった全日本労働組合総評議会(総評)におもむき、「釜ヶ崎で日雇労働組合を結成しようと思っているので協力してもらいたい」と話したところ「釜ヶ崎で労働組合なんてできるのですか?」との言葉が返ってきました。

労働組合の全国中央組織(ナショナルセンター)でさえ釜ヶ崎の労働者を労働者として認知していないことに驚きを覚え、釜ヶ崎で労働組合を結成することが急務であると決意したものです。

今でこそ、釜ヶ崎の労働者の多くは日々雇用される日雇労働者であり、賃労働で生活していることが広く知れ渡るようになってきましたが、今でも、国、大阪府、大阪市が釜ヶ崎の日雇労働者を差別することにより、まっとうな労働、まっとうな生活ができなくされていることを理解する人は残念ながら少数であることを痛感しています。


釜ヶ崎の労働者が幸せにならない大きな理由の一つにあいりん労働公共職業安定所(国)が仕事の紹介業務をやらないこと、二つ目の理由に西成区役所の分館(元市更相)が労働者に施設収容を強要すること。さらに釜ヶ崎労働者の就労形態は江戸時代と同じ口入屋と呼ばれる人たちを通じての就労。今は呼び名が変わって手配師、人夫出しと呼ばれる人たちが労働者を建設現場に送り込みピンハネ(中間搾取)を続けています。西成労働福祉センター(大阪府)はこの違法な手配師、人夫出しの人たちを労働者に紹介しているのです。これが3つ目の理由。

「釜ヶ崎の常識は世間の非常識」がまかり通っているのです。これでは釜ヶ崎の労働者が幸せなるはずもありません。これを解決すべく釜合労は微力ながら日々、闘い続けています。



3月25日(土)午後3時 三角公園に集まろう

「センターつぶすな」集会とデモ

おにぎりとお茶を用意します



本の紹介です。ぜひ読んでみて下さい

釜ヶ崎炊き出しのうた

海風社1989年発行

著者 いながきひろし 

(絶版となっていますが、図書館で読むことができます)

労働者が人間らしく生き抜けるように、長いあいだ釜ヶ崎で奮闘してきた稲垣さん。精力的に、でもひょうひょうと、喋るよりまず動いてきた稲垣さん。そんな彼がようやくうたった。釜ヶ崎でも人間が、労働者がけんめいに生きようとしているのを知ってほしい一心で。だが不思議なことに、このうたは、暴力団や行政との戦いを語るにも、明るくのんびり響いてくる。釜ヶ崎には希望があるで、と響いてくる。ほんとに強いうたなのだ。(中山千夏さん 本の帯より)


釜ヶ崎合唱団

ブレーンセンター2018年発行

編著者 釜ヶ崎炊き出しの会

(書店、アマゾンでも購入できます。図書館にもあります。)

様々な思いを胸に秘め、日々仕事に励む大阪釜ヶ崎の労働者。望郷の念、そして亡き母への思慕、叶えられなかった夢…など。そんな思いを彼らが語ってくれました。そこには懸命に生きてきた人間のみが放つ生命の輝きがあります。彼らの声に耳を澄ませたとき、あなたの心はどんなふうに共鳴するのでしょうか。(本の帯より)



今後のスケジュール


3月20日(月)午後6時30分

西成区役所東側夜間出入り口

「センターを残してまちづくり」をするよう釜ヶ崎公民権運動の人たちと抗議と要請行動


3月25日(土)午後3時

三角公園「センターつぶすな」集会・デモ


3月29日(水)午後3時

星野リゾート抗議と要請行動


5月12日(金)午前11時

大阪地裁1007号法廷

定額給付金裁判


5月15日(月)午後2時

大阪高裁201号法廷

監視カメラ裁判判決




2023年3月20日

釜ヶ崎地域合同労働組合・釜ヶ崎炊き出しの会・いながきひろし事務所

大阪市西成区萩之茶屋2‐5‐23 釜ヶ崎解放会館1階

電話(6631)7460

ファックス(6631)7490

釜合労のホームページhttps://www.kamagourou.com

E-mail info-kamagasaki@kamagourou.com

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