大阪高裁もシャッタ前―で生活する人たちの 仮執行(強制排除)は認めず

大阪府(吉村洋文知事)は2019年4月、総合センター内で生活していたおおよそ100人の釜ヶ崎労働者を大阪府警の機動隊を導入し、暴力的にセンターのシャッターの外へ追い立て、シャッターを閉鎖しました。
強制排除された労働者のうちの何人かが閉じられたシャッターの前(センターの敷地内)で、テント小屋やダンボールハウスを組み立て生活を始めました。
釜合労は四角公園で午前11時と午後5時の2回続けていた炊き出しを、強制排除に抗議するためセンターに置いたバスの前で始めました。
緊急避難用の大型バスをシャッター前(センター敷地内)に置き、仮設トイレを設置し、強制排除に反対することを明確に示しました。

こうした闘いに対し、大阪府(吉村洋文知事)は2020年4月、シャッター前で生活する労働者、釜合労がシャッター前に設置した緊急避難用にと置いた大型バス、仮設トイレ等の排除を求める土地明渡訴訟を大阪地方裁判所に訴えました。釜合労はシャッター前で生活する複数の労働者と共に受けて立ちました。

その後、大阪府(吉村洋文知事)は本裁判の決定が出るまで待つことにがまんできず、シャッター前から追い立てようと「断行の仮処分」を求めて新たに裁判を提起しました。釜合労と複数の労働者は受けて立ちました。
しかし、裁判所は断行の仮処分を求めた大阪府(吉村洋文知事)の言い分を認めませんでした。
本裁判においても、大阪地方裁判所は判決文の中で仮執行(強制排除)は認めませんでした。私達は大阪高等裁判所に控訴し、大阪高裁も仮執行(強制排除)は認めませんでした。大阪地方裁判所や大阪高等裁判所は釜合労や複数の労働者の言い分のほとんどを認めておりませんが、ただ一つ、弁護団が主張する「仮執行は労働者の生活権を奪うもの」については認めてもらったのではないかと思っています。

大阪高裁の法廷には今まで顔を見せたこともない20人近い大阪府の職員と見られる背広ネクタイ姿の人物が傍聴席に腰を下ろしていましたが、仮執行(強制排除)を認めない判決に、青い顔で肩を落として退席して行きました。

その後の12月17日(土)の雨のとき、これまで午後5時まで開けていた西成労働福祉センターの仮移転先のガード下にできた門がカギをかけられて入れなくなりました。大阪府(吉村洋文知事)の実に見苦しい報復が始まりました。
釜合労と複数の労働者は最高裁判所に上告することを決め、すでに武村二三夫弁護団長に委任状を提出しております。
「センターつぶすな」「シャッター開けろ」「強制排除反対」は労働者の声。これからもこの声を上げ続けてゆこうではありませんか。
 

12月20日午後3時、星野リゾートに抗議と要請行動

星野佳路社長はホテル開業の前年の2021年11月12日、読売テレビの関西情報ネットtenで次のように発言しています。
(アナウンサー)近くに公園が少ないので、庭を散歩し たいという親子連れの意見については?
(星野社長)ぜひ、散歩していただくだけしゃなくてっ て、アイスクリームとかビールを買っていただいたりして、ゆっくり過ごしていただきたい
(アナウンサー)自由に入っていいですか?
(星野社長)夜中は閉める可能性がありますけれども、昼間はしっかり開いてまして、入っていただける、はい。

星野リゾート新今宮は星野社長自ら、だれでも自由に入れる庭園であると宣伝し、「駅前から広がるガーデンエリアみやぐりんはだれもが行き交うエリアには…」という広告をしておきながら4月22日のオープンの日に手のひらをかえし「ホテルに宿泊している人かカフェを利用する人しか入れない」としたのです。

12月20日(火)午後3時、星野リゾート新今宮の庭園前で、広告どおり「だれもが行き交うエリア」にするよう抗議と要請行動を行います。関心のある方はぜひお越し下さい。共に声をあげましょう。
 

今後のスケジュール


12月20日(火)午後3時
星野リゾートに抗議と要請

来年1月17日(火)午前10時
大阪地裁409号法廷
原告釜合労、被告釜日労の名誉棄損の裁判

来年1月18日(水)
午後6時から8時30分
西成市民館3階講堂
強制排除反対大阪高裁判決報告集会(武村二三夫弁護団長出席)  



2022年12月19日
釜ヶ崎地域合同労働組合・釜ヶ崎炊き出しの会・いながきひろし事務所
大阪市西成区萩之茶屋2‐5‐23 釜ヶ崎解放会館1階
電話(6631)7460
ファックス(6631)7490
釜合労のホームページhttps://www.kamagourou.com
E-mail info-kamagasaki@kamagourou.com 

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