3名全員逆転無罪 高裁判決に喜びの声

7月3日(月)午後1時バス「釜ヶ崎」でセンター前出発
大阪府本庁舎前1時30分集合

監視カメラの抗議に行きます

 大阪府と労働局(国)が西成労働福祉センター仮移転先の駐車場北側に設置された監視カメラは南の方向を向いていましたが、センターのシャッター前に団結小屋ができてほどなく、監視カメラの向きを団結小屋の方向に変え、団結小屋に出入りする労働者や協力者、私たち釜合労のメンバーの監視を始めました。

 大阪府と労働局による露骨とも言える肖像権や団結権を踏みにじる行為に釜合労は知らん顔をして見過ごすわけにはゆきませんでした。

 肖像権や団結権を守る最低限の手段として非暴力、非破壊で抵抗する方法として監視カメラのレンズにゴム手袋をかぶせ、見えなくする方法がいいのではないかと思い実行しました。

 大阪府は私たちを威力業務妨害で大阪府警に訴えました。盗っ人たけだけしいとはこういうことを言うのでしょう。大阪府警本部は「待ってました」とばかりに6名を逮捕し、そのうちの4名を起訴しました。


 第1審の判決は4人全員が罰金刑を言い渡されました。それに納得できない3名は大阪高等裁判所に控訴しました。裁判所、弁護団、検察官の3者による公判前の協議を何回か重ねた後公判が一度開かれ、判決の日を待ちました。その後、判決の日が1か月遅れると裁判所から弁護士に連絡がありました。そのことを後藤貞人弁護士に聞くと「悪いことではない」と一言。

 判決は①原判決を破棄し②3名全員無罪との宣告でした。法廷内は大きな拍手が鳴り響きました。私たちの訴えが裁判官と私たちの心に刻まれた1時間15分でした。

 この高裁の判決を知った何人かの特掃輪番労働者から「新聞で読んだよ。おめでとう」「良かったね。全員無罪」「良い判決だったね」「あの監視カメラは撤去せなあかん」等々の声がかかりました。


 また33年前、釜ヶ崎の監視カメラ15台(当時)の撤去を求めた裁判で、釜ヶ崎解放会館に向けられた1台の撤去が認められた判決を導き出した私たちの弁護人の一人で後藤弁護士と共に闘った大川一夫弁護士は「(判決文要旨を)拝読しましたが素晴らしいですね。本案前の抗弁よりも、無罪判断を先にし、そしてそもそも刑法234条の「業務に当たらず」かつ「威力も用いていない」からと、わざわざ二つ指摘して構成要件に当たらないとし、しかもその上、仮に構成要件該当性が「認められる余地があると」しても「正当防衛」で無罪、と何重にも無罪理由を挙げていますね。お見事です」

 釜合労の組合員の中川拓弁護士からは「我らが釜合労の稲垣さんに無罪判決!!しかも齋藤正人裁判官って、僕の刑裁修習のクラスの教官やん!!最近は労働刑事事件が熱いな~」と喜びの声を寄せていただきました。

 さらに、花咲かじいさんと共に花壇を守っている女性は、判決を傍聴した感想を「すごいわね、あの裁判官。あんなに長いこと一人でずっと読み上げて。体力も気力もすごいわ。きっと前の日に練習してきたんでしょうね」と感心しておられました。

 釜ヶ崎炊き出しの会が発行する「絆通信」の読者の女性からは「新聞で高裁での無罪判決、読みました。おめでとうございます。これで確定するといいのですが」との声を届けていただきました。


 7月3日(月)大阪府に高裁判決に従い、団結小屋の方向に向けた監視カメラを撤去するか、元の位置に戻すのか聞きに行きます。

 バス「釜ヶ崎」は午後1時にセンターから出発します。現地に直接来られる方は、知事室のある大阪府庁本館前午後1時半集合です。




今後の予定


7月3日(月)午後1時30分集合

大阪府庁本館前

監視カメラ抗議


8月23日(水)午前11時

大阪地裁1007号法廷 

定額給付金裁判判決


*星野リゾートの抗議と要請行動は近日中に発表します。





2023年6月26日

釜ヶ崎地域合同労働組合・釜ヶ崎炊き出しの会・いながきひろし事務所

大阪市西成区萩之茶屋2‐5‐23 釜ヶ崎解放会館1階

電話(6631)7460

ファックス(6631)7490

釜合労のホームページhttps://www.kamagourou.com

E-mail info-kamagasaki@kamagourou.com

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