ただちに危険な南海電鉄の高架下での業務を中止し 総合センターのシャッターを開けてそこでの業務を再開せよ

シャッター前で生活している労働者の皆さん
皆さんや釜合労の言い分が認められることを願っています

今年の10月9日、住民訴訟の原告が西成労働福祉センターの仮移転先である南海電鉄高架下の6本の柱に鉄骨が入っているか非破壊検査の業者に検査の依頼をした結果は、「6本とも鉄骨の反応がない」というものでした。大阪府はこれに対する反論をしておりません。

釜合労が以前のまちづくり会議で南海電鉄高架下の安全性に疑問を投げかけると、建築専門の大学准教授らが現場を見に出かけ、目視だけで「大丈夫でしょう」とまちづくり会議で返答。非破壊検査をしたのかと問うと「してません」と言うので「建築の専門家が何しに行ったのか」と抗議しましたが、それには何も言わず議事を進行させました。数にものを言わせおよそ非民主的な会議の進行を続けてきたのです。   

まちづくり会議には毎回、大阪労働局(国)、大阪府、西成区役所(大阪市)の役人たちが出席しています。鉄骨が入っていると言い張る南海電鉄の言い分を信じ、役人のえがいたシナリオをなぞりミスリードしてきた、まちづくり会議の学者、有識者、追随者(チョウチン持ち)等の責任は重大です。

釜合労は声を大にして忠告します。今こそ、55回続けてきたまちづくり会議労働施設検討会議を白紙に戻し、ただちに危険な南海電鉄の高架下での業務を中止し、総合センターのシャッターを開けてそこでの業務を再開すべきと訴えます。



10月26日まちづくり会議での委員のひとたちに配ったビラです。

まちづくり会議 労働施設検討会議委員の皆さんへ

釜ヶ崎労働者の安全、乗客の安全を確保するため、西成労働福祉センター、あいりん労働公共職業安定所はただちに仮移転先での業務を中止するよう求めます

まちづくり会議労働施設検討会議で釜合労は、西成労働福祉センターやあいりん職安の仮移転先である南海電鉄高架下は築80年を超え老朽化しており、コンクリートのはく落、鉄筋がむき出しになっている等から、高架を支える柱、けた、スラブの危険性を再三訴えてきました。

しかし大阪府商工労働部の職員は2017年11月21日に開催された第24回労働施設検討会議において、「前にもご報告したと思いますが、南海電鉄は国の通知に基づいて全線チェックされたということをご報告したと思います。今でも耐震性能が弱いと想定されるところについては耐震の工事をされています。仮移転先は南海電鉄がチェックした中で耐震工事が不要ということです」と南海電鉄の受け売りの繰り返しに終始しました。

釜合労は、府民の税金7億5千万円を南海電鉄に支払うのだから大阪府は独自で安全性の確認をするようにと言いましたが「それについては必要ないと思っています」と答え、業務を委託する契約者としての責任を放棄しました。

今年の10月9日、住民訴訟の原告が業者さんに依頼して仮移転先の高架を支える6本の柱に非破壊検査(電磁波)を行いました。その結果「鉄筋の反応はあるが鉄骨の反応はない」というものでした。

南海電鉄は西成労働福祉センター仮移転先の高架を支えている柱のすべてに鉄骨が入っていると言い、ご丁寧に図面(イラスト)まで書いて裁判所に提出していたのですが、これがウソであることが分かり住民訴訟の原告たちは大きな衝撃を受けました。

この2施設の仮移転先の高架構造物については1995年兵庫県南大地震(阪神大震災)をふまえて近畿運輸局は同年、鉄骨の入っていない高架の柱に緊急耐震補強をするよう鉄道会社に通達したにもかかわらず、南海電鉄はこれを無視し続けて今日まで至っているのです。

南海電鉄は釜ヶ崎労働者の安全、乗客の安全をかえりみない鉄道会社であることが奇しくも暴露され、大阪府は南海電鉄にまんまとだまされて契約したことも分かりました。

また、まちづくり会議もウソで塗り固められた柱の上で空虚な議論を53回も繰り返していたことになります。

釜合労は要求します。釜ヶ崎労働者の安全、乗客の安全を確保するため、この2施設はただちに仮移転先での業務を中止すること。



大阪地方裁判所が南海電鉄に嘱託調査を依頼したことに対するウソの回答(抜粋)

公益財団法人西成労働福祉センターの仮移転先エリアの高架構造物は、上記(釜合労注釈、近畿運輸局)の通達の基準に基づく補強の対象外ですが、そのように判断した理由は、仮移転先エリアの高架構造物は、ラーメン構造ではあるのですが、RC柱(鉄筋コンクリート柱)ではなくSRC柱(鉄骨鉄筋コンクリート柱)であるため、補強の対象外であると判断したためです。(別紙図参照)通達において補強の対象をRC柱とし、SRC柱を対象外としたのは鉄筋だけでなく鉄骨が入っているため、もともとせん断破壊に対して強い構造になっているためです。



断行の仮処分の決定はまだ出ておりません。

シャッター前で生活している労働者の皆さん、お疲れ様です。シャッターの中に戻れるよう願って弁護団(武村二三夫弁護士、遠藤比呂通弁護士、牧野幸子弁護士)は大阪府を相手に断行仮処分の裁判を闘っています。

労働者の皆さんや弁護団、釜合労は労働者の皆さんの言い分が認められることを願っています。どんな決定が出るかは裁判官のみが知ることとなっています。 



今後のスケジュール


11月28日(土)午後3時

三角公園で「センターつぶすな」集会、デモ行進、雨天決行


12月18日(金)午前11時

大阪地裁1007号法廷 「センターつぶすな」住民訴訟


2月9日(火)午後2時30分

大阪地裁202号法廷 センター立ち退き訴訟本裁判




2020年11月16日

釜ヶ崎地域合同労働組合・釜ヶ崎炊き出しの会・いながきひろし事務所

大阪市西成区萩之茶屋2‐5‐23 釜ヶ崎解放会館1階

電話(6631)7460

ファックス(6631)7490

釜合労のホームページhttps://www.kamagourou.com

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